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NLB-エーテルの歴史4〜量子力学とエーテル

アインシュタインの相対性理論では、マクロの世界の話でしたが、

量子力学では、原子あるいは原子を構成する

粒子(量子と仮定した)のマクロの世界を記述しています。

一般相対性理論で、エーテルの存在を前提しなければならなかったのと同じく、

究極の原子論を掲げる量子力学でも、

エーテルの存在を前提としたアリストテレスの

「連続体説(continuum theory)」に目を向けざるを得なくなってきました。

量子力学の世界にエーテルの概念を結合した分野が登場します。

「量子電磁力学(quantum electrodynamics (QED))」と呼ばれているものです。

この分野では、驚くべきことに、

何もない空間も量子という仮想の粒子の集まりであるという

奇妙な概念で形成されています。

この量子で満たされる空間を

「量子真空(quantum vacuum)」と名付けています(The Quantum Vacuum: An Introduction to Quantum Electrodynamics. American Journal of Physics 62 1154 (1994))。

なんのことはない、波動・粒子の二重性(wave-particle duality)を

空間に適応しただけの話です。

真空(vacuum)とは、空間に粒子が存在しない

エネルギー状態の最も低い「量子場(quantum field)」であると定義しました。

「不確定理論(uncertainty principle)」を提唱したハイゼンベルグは、

1920年代にこの真空に存在するエネルギーをエーテルと呼ばずに

「ゼロ・ポイント・エナジー(zero-point energy)」という言葉を用いました(Uncertainty Principle and the Zero-Point Energy of the Harmonic Oscillator. Nature 136 395 (1935))。

 

 

 

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