『バクテリアには抗生剤より脳の薬が効く!?』
バクテリア(細菌)感染には抗生物質を投与するのが現代医療の治療のスタンダードとなっていますが。。。。
バクテリアは仲間同士で結びついてあたかも一つの生命体になることができます。
これを「バイオフィルム」といいます。
ちょうどスライムのようなイメージでしょうか。
バクテリア同志がつながって全体にフィルムをはるような感じです。
たとえば、歯のケアを怠るとできる歯石。この歯石もバイオフィルム(バクテリアの塊)です。
歯石に抗生物質は効果がないように(スケール等で除去するしかない)、バイオフィルムを作ったバクテリアにはもはや抗生物質は効きません。
それでは無数のバクテリアがひとつの塊となるのは、何かの信号があるのではないかという推定から大変興味深い研究が『ネイチャー』誌に掲載されました(Nature(2015)doi:10.1038/nature15709)。
バクテリアはバイオフィルムを形成するさいに、なんと人間の脳と同じ電気信号を利用しているといいます。
具体的にはカリウムというミネラルのイオンの出し入れをすることで電気信号を伝えあっているとのこと。
興味深いのは、ケイレンや偏頭痛で起こっている脳内の信号とこのバイオフィルムを形成するときの電気信号は、いずれも栄養障害など代謝ストレスが引き金になること。(ケイレン、偏頭痛、うつ病も代謝ストレスであることは今後も詳しくお伝えしていきますね)。
ここで研究者は、抗生物質の効かないバイオフィルムには、むしろケイレンを抑える抗ケイレン剤を投与すると分解されるのではないかと提案しています。
つまり、バイオフィルムを形成する際の電気信号を乱すような薬(抗ケイレン剤など)によってバイオフィルムが壊れるのではないかという推測です。
しかし歯石を除去するのに抗ケイレン剤を服用したくはないですよね~
医薬品は副作用が強いため、根本治療には向いていないと改めて思います)^o^(。