『記憶は移植できる!』
今日、脳に電気を通せば記憶力がアップするという研究結果が報告されていました。
その記憶について。
“記憶”が移植できるなんて遠い未来のAIの世界だと思っているあなた。
今回はアメフラシという軟体動物で、貝の仲間を使った実験をご紹介いたします(eneuro, 2018; ENEURO.0038-18.2018)。ほぼ人間に適応できる内容です。
アメフラシは水管(尻尾)をつつかれるとエラを引き込めるというエラ引き込み反射をします。
今回、このアメフラシの尻尾に電気ショックを20分毎に与える(24時間後に5回与える)という拷問を課しました(^_^;)。
もちろん、電気ショックはストレスなのでエラ引き込み反射を起こします。
すると今度はアマフラシの尻尾をタップしただけで、同じエラ引き込み反射をするようになります。これが学習によって起こる鋭敏化(sensitization)という現象です。
さて、実験はここからです。
今度は電気ショックを受けていない別のアメフラシを用意します。
そして電気ショックを受けてすでに反射が成立しているアマフラシの神経系から取り出した遺伝子(RNA)を別のアメフラシに注射します。
すると、何が起こったのでしょうか?
RNAは遺伝子DNAの情報をタンパク質に変換する役割を持っていますが、今ではもっと広く細胞機能のコントロールを通じて、細胞・組織の発達や病気に関与していることが分かっています(基礎医学の遺伝子総集編で詳述しています)。
そのRNAを移植されたアメフラシは、電子ショックを経験したこともないのにも関わらず、電気ショックを受けたエラ引き込み反射を示したのです・・・・
つまり、電気ショックを受けたというトラウマ(記憶)がRNAという遺伝子を通じて、移植されたということです。
おっと、、、、、、
記憶は脳などの神経細胞(のシナプス)にあるものと教わってきましたね。
しかし、この実験からは、記憶はどうも細胞の遺伝子に蓄積されているようです!(^^)!。
これは量子レベルでは推測されていた事実です。どうやって遺伝子が記憶を担うことができるのでしょうか?
ここからは量子エネルギーの世界になります・・・・
とにかく「記憶」が移植できるならば、アルツハイマ―病や記憶喪失の状態に朗報になるのかも知れません(私的にはネガティヴな記憶は消滅したままが有難いですが・・・・(^○^))。
試験前に優秀な同級生のRNAが販売されるようになるかも知れません(笑)。
この実験結果は、8月に大阪で開催いたします基礎医学完全制覇セミナー「遺伝子総集編」でお伝えする興味深い現象を補足するものでした。
その現象は、
「自分の子供が遺伝子検査では自分の子供に間違いないが、どうも妻の元彼氏に似ている」という現象。
そんなこと、本当にあるの?
私もこのような現象がサイエンスで解明されてきたことに驚きを感じ、また同時に複雑な気持ちになりました・・・・・
(決して奥さんが浮気している訳ではありません。)
中世の貴族が“処女”しか嫁にしなかった理由がここにあります(#^.^#)。