『火事場の馬鹿力が出ない:心筋梗塞も感染症も同じ病態である理由』
心身の健康ヘルスケア・パーソナルコーチのリアル・サイエンスドクタ—崎谷です。
感染症は、ストレスホルモンであるアドレナリンやコルチゾールが高いという特徴があります(J Crit Care. 2010;25:e1–e8)(BMC Infect Dis. 2012;12:90)。
新型コロナウイルス感染とされている病態でも、同じくコルチゾール値が高いことが指摘されています(Lancet Diabetes Endocrinol. 2020 Aug; 8(8): 659–660)(Lancet Diabetes Endocrinol. 2020 Oct; 8(10): 809)。
これは、感染症の結果ではなく、原因そのものです。
なぜなら、慢性的にコルチゾールなどのストレスホルモンが高いため、急性のストレスがかかったときにコルチゾールの分泌が低下して炎症を抑えられないからです(Endocrine. 2020 Apr 28 : 1–2.doi: 10.1007/s12020-020-02325-1)。
実際に慢性的にコルチゾール値が高いクッシング症候群では、エイズと同じく日和見感染症(常在バクテリアや真菌が処理できない)が起こります(J Endocrinol Invest. 1998 May;21(5):329-33)。
コルチゾールが常時高いため、負のフィードバックがかかって、いざという時のストレスホルモンの短期的分泌ができないのです。
火事場の馬鹿力が出ない状況が、感染症という病態です。
感染症の医師たちは、近視眼的視点から、コルチゾールをあらゆる感染症に使用するという“悪手”に出ています。
慢性的にコルチゾールが高いことが原因であるのに、対処療法的にコルチゾールを処方することで、症状を緩和させようとしているのです。
この対処療法では、さらに負のフィードバックがかかって、いざという時のコルチゾールの分泌がさらに抑えられます。
さて、心筋梗塞においても、その結果ではなく原因として、アドレナリンやコルチゾールが慢性的に高値であることが報告されています(J Steroid Biochem. 1973 Jul;4(4):427-32)。
これはストレス学説のハンス・セリエの実験でも知られている通り、コルチゾールやアドレナリンを動物に投与すると、心筋梗塞が起こることからも因果関係であるということです。
現在、心筋梗塞までもが新型コロナウイルス感染症関連死としてカウントされている始末ですが、どちらも基本的な病態(慢性ストレス状態)は同じであることは興味深い事実です。
糖質制限や砂糖悪玉説に洗脳されていると、本当に低血糖から常時コルチゾールやアドレナリンが高くなりますから、感染症だけでなく、心筋梗塞などの生命に関わる血管障害を引き起こしますのでご注意を(^_−)−☆。