『その食物繊維は大丈夫?〜リアルサイエンスシリーズ』
心身の健康ヘルスケア・パーソナルコーチのリアル・サイエンスドクタ—崎谷です。
現代医療だけでなく、健康産業(ビジネスです(^_−)−☆)でも食物繊維のサプリメントが大流行しています。
ほとんどは植物から抽出して、化学合成したものが使用されています。
拙著『慢性病は現代食から』で詳述しましたが、これらの食物繊維は、糖尿病、ガン、自己免疫疾患などあらゆる病態を招く大きな原因になります。
現代医療や健康業界が推奨する食物繊維とはどのようなものなのでしょうか?
それは、私たちヒトが消化できないが、腸内細菌のエサになる代物を言います。
「可溶性食物繊維(難消化性デンプン)」と呼ばれるものです。
健康業界では、イヌリンなどの食物繊維がサプリメントとして販売されています。
近年では、病院のチューブ栄養にも多用されています。
イヌリンは、ゴボウ、菊科の芋類、ニラ、ニンニク、タマネギなどに含まれている食物繊維ですが、現在では加工食品(蒲鉾、チクワ、菓子類、パン)、加工飲料(乳酸菌飲料、加工お茶、加工コーヒー)にも含まれています。
さて、最新のマウスの研究において、肝臓の機能が低下している場合、イヌリンを投与すると100%肝臓ガンを発症することが報告されました(Enterohepatic Shunt-Driven Cholemia Predisposes to Liver Cancer. Gastroenterology. 2022 Aug 18;S0016-5085(22)00959-3)。
肝臓の機能が弱っているというのは、食物を吸収した腸から血液が肝臓を通過しないタイプの異常をもっているもので、肝臓のデトックス機能が低下している状態と考えてもらえれば良いです(腸からの血液が肝臓を通らずに、心臓→全身へ向かう)。
現代人は、すでにプーファ、エストロゲンや無数のナノ粒子で肝臓機能が低下している状態です。
したがって、現代人がイヌリンなどの腸内バクテリアのエサになる食物繊維を摂取すると、エンドトキシン急増による発ガンするリスクが高まるということです。
この研究論文では、イヌリンの発ガン作用をバクテリアが発酵して作り出す短鎖脂肪酸や胆汁酸の上昇が、「免疫抑制作用(オメガ3、鉄やステロイドの主作用)」をするためだと推論しています。
これはまったくリアルサイエンスを理解していないことから起こる誤解です。
真実は、腸内バクテリアの過剰増殖(SIBO)によるエンドトキシン(内毒素)の上昇によるものです。
エンドトキシンは腸内バクテリアの細胞成分ですが、強い炎症・発ガン性を持っています。
エンドトキシンも肝臓である程度無害化されますが、肝臓機能が弱っている現代人では、このマウスと同じことが起こります。
食物繊維についての健康常識も真逆であることを再確認しておきましょう(^_−)−☆。