『視力低下の原因は“糖質制限”〜リアルサイエンスシリーズ』
心身の健康ヘルスケア・パーソナルコーチのリアル・サイエンスドクタ—崎谷です。
糖尿病では、白内障や網膜変性による視力低下が必発です。
現代医学では、この糖尿病の視力障害は、高血糖あるいは果糖(フルクトース)が原因としてきました。
これは、「砂糖悪玉説(sugar hypothesis)」の典型例です。
それでは、糖質制限をしたら白内障や網膜障害にはならないのでしょうか?
最新の糖尿病の白内障の研究では、血糖値が高くなる前に、すでにレンズに炎症が起こって濁りが生じていることが明らかにされました(Pre-hyperglycemia immune cell trafficking underlies subclinical diabetic cataractogenesis. J Biomed Sci 30, 6 (2023))。
つまり、糖質が白内障を引き起こしていることはないことが明らかにされたということです。
さらに、網膜のダメージについては、現代の糖質制限の主要な食事法である高脂肪食(ケトン食)によって発生することが最新の研究で示されています(A high fat diet fosters elevated bisretinoids. J Biol Chem. 2023 Jun; 299(6): 104784)。
現代の高脂肪食は、高プーファ(多価不飽和脂肪酸、オメガ3&6)食です。
高脂肪食は、網膜に猛毒物質であるシミ(lipofuscin、リポファッシン)を大量に蓄積させるのです。
プーファによって目に必要なビタミンAが分解され、プーファの脂質過酸化物(アルデヒド)と結合して毒性を持ったものが網膜に付着するシミの正体です。
この事実(fact)は、すでに拙著『オメガ3の真実』および『オメガ3神話の真実』でもエビデンスをご紹介しました。
血糖値の上昇というのは、プーファによる糖尿病発症の結果であって、原因ではありません。
また血糖値が高くなってAGEs(タンパク質が糖と結合してゴミになったもの)が悪さをするという近視眼的な誤った見解も根強く流布されています。
拙著でも繰り返しお伝えしている通り、体内で炎症の主役となるのは、プーファの過酸化脂質(アルデヒド)とタンパク質などの生体分子の結合であるALEsというゴミです。
AGEsができる前に、大量のALEsが発生することは、基礎医学でお伝えしたとおりです(網膜のダメージによる失明も、AGEs ではなく、ALEsであるシミが原因です)。
糖尿病において、血糖値を低下させる薬は、まったく意味がないことがお分かりになると思います(糖尿病の原因ではなく、結果にアプローチしている)。
視力を回復するためには、プーファフリーを徹底し、良質の糖質を摂取することが根本治療になります(^_−)−☆。