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Dr.HIRO

『血糖値の乱高下は悪いことなのか?〜リアルサイエンスシリーズ』

 

 

 

 

心身の健康ヘルスケア・パーソナルコーチのリアル・サイエンスドクタ—崎谷です。

ショ糖やハチミツなどの糖質を食べると血糖が乱高下するから良くないと喧伝されています。

 

本当でしょうか?

コウモリの血糖値の変化を調べた興味深い最新の研究が報告されています(Sugar assimilation underlying dietary evolution of Neotropical bats. Nat Ecol Evol (2024). https://doi.org/10.1038/s41559-024-02485-7)。

血糖値(血液のブドウ糖濃度)の恒常性は、生理的な範囲内で循環グルコース濃度を維持するための厳密に調整された生化学的経路であり、細胞機能と生体エネルギーにとって不可欠です。

 

 

特に、わたしたちヒトだけでなく、コウモリを含めたあらゆる哺乳類では、脳などの重要器官に糖を確保するために、血糖値をキープしておく必要があります。

 

さて、コウモリを調査するのは、昆虫を主食とする祖先の食性から、果実、花の蜜、肉、魚あるいは血液などを含む栄養源に多様化している点です。

 

 

哺乳類で言えば、肉食・草食・雑食の3つのパターンのコウモリが存在しているため、コウモリを調べるとすべての食性の特徴をカバーできる利点があります。

これらのコウモリに複数の種類の糖質を与えて、血糖値の変化を調べています。

その中で、ヒトの糖尿病の検査でも使用される「ブドウ糖(グルコース)負荷テスト」を行なっています。

肉食・草食・雑食のコウモリのいずれも、ブドウ糖だけを与えると急激に血糖値が上昇しました。

これは、ブドウ糖は小腸からダイレクトに吸収されて、血液を循環するからです。

ここでよく考えてみましょう。

自然の甘味では、ブドウ糖だけが単体で存在しているものはありません。

 

 

自然の甘味では、果糖(フルクトース)も一緒になっているため、血糖値の急激な上昇は起こらないか、起こったとしても長く続くことはありません。

したがって、現代医学の「ブドウ糖負荷試験」そのものが、非常に人工的で不自然な検査であることに気づいて欲しいのです。

 

自然の甘味であるショ糖やハチミツを与えるテストを行なった場合は、果糖(フルクトース)が細胞内のブドウ糖利用を促進するので、通常(プーファなどの毒性物質過剰以外)は血糖値(血液中のブドウ糖濃度)が高くなることはありません。

 

現代医学の基準(不自然なブドウ糖負荷試験)では、コウモリはすべて糖尿病になってしまいますね。

 

その不自然なブドウ糖負荷試験では、昆虫、肉、血液を主食とするコウモリや雑食性のコウモリと比較して、果実食性や蜜食性のコウモリに、最も極端な血糖値の上昇と下降(10分以内に600 mg dl−1に達し、60分後には一部の個体で100 mg dl−1に減少)が確認されています。

 

この果実食性や蜜食性のコウモリは、ブドウ糖の小腸での吸収率が高く(血糖値が急上昇する)、かつインシュリンという糖を細胞内に運ぶ役割をするホルモンに対するアンテナ機能が高い(血糖が細胞内に入るので、血糖値が低下する)という特性があります。

つまり、ブドウ糖を与えたときに、血糖値の乱高下が激しい特徴のあるコウモリは、果実や蜜を主食とするタイプで、ブドウ糖の吸収もよく、細胞内のブドウ糖利用効率も高いのです(糖から最大のエネルギーを引き出せる😃)。

 

ブドウ糖負荷による血糖値の乱高下というのは、それだけ糖の代謝が鋭敏で優れていることを示しているのです。

 

ヒトがプーファ過剰で発症する「糖尿病」という病態では、血糖値が高止まりしたままになります。

 

 

血糖値が急に下がるというのは、それだけインシュリンのアンテナ機能(インシュリン感受性)が優れているということであり、それは生命体の柔軟な環境適応能力を示すものです。

したがって、血糖値の乱高下は、それだけブドウ糖の吸収がよく、かつ細胞内のブドウ糖の吸収も鋭敏であることの指標です。

 

「血糖値の乱高下が血管を傷つける」など喧伝している現代医学の思考・推測(エビデンスではない)は間違いであるということです。

血糖値の乱高下よりも、「血糖が細胞で利用できなくて、”結果的”に血糖値が高くなっている」状態(糖尿病)が問題なのです。

 

決して、その反対の「血糖値が高いことが原因で、糖尿病になっている」のではありません。

あくまでも血糖値が高いのは、”結果”であって、糖尿病の原因ではありません。

 

糖尿病の真の原因は、細胞で糖が利用できないブロックがあることなのです(^_−)−☆。

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