『終末糖化産物(AGEs)の真実〜リアルサイエンスシリーズ』
心身の健康ヘルスケア・パーソナルコーチのリアル・サイエンスドクタ—崎谷です。
AGEs(終末糖化産物)とは?
「甘いものが体を老化させる原因」――こんな話を聞いたことはありませんか?
実際、一般の健康情報ではこう言われます。
「糖(あまいもの)とたんぱく質がくっつき、AGEsが生まれる。それが体をサビつかせ、老化を早める」
つまり「甘いものを控えれば健康になる」と誘導されているわけです。
でも、それは本当でしょうか?
AGEsは糖からだけ作られるの?
AGEsがどこから生まれるのかを正確に理解するために、CML(カルボキシメチルリジン)という物質が重要です。これはAGEsの代表的な指標ですが、驚くべきことに「糖だけではなく脂質(油)の酸化」からも作られるのです!
実際の実験結果を見てみましょう:
- アラキドン酸(脂質:PUFA)とブドウ糖を比較したところ、実験開始6日後には脂質からのAGEs産生量は糖の約25倍にもなったのです(The advanced glycation end product, Nepsilon-(carboxymethyl)lysine, is a product of both lipid peroxidation and glycoxidation reactions. J Biol Chem. 1996 Apr 26;271(17):9982-6.)。
つまり…
終末糖化産物(AGEs)の主な原因は、実は「糖」ではなく、脂質(プーファ:多価不飽和脂肪酸)なのです!
AGEsよりも深刻な「ALEs」とは?
さらに問題なのは、「ALEs(エーエルイーズ:終末脂質過酸化物)」です。
ALEsの正体
- 油が酸化(腐ること)して時間がたつと、体の中でタンパク質とくっついて「ALEs」が生まれます。
- ALEsは体をサビつかせ、病気や老化の原因になる厄介者です。
なぜ脂質(PUFA)が問題なのか?
酸化しやすい油、例えば植物油や魚油に含まれるプーファ(PUFA、多価不飽和脂肪酸)が問題の中心です。
これが体内で酸化すると、次のような悪循環が起こります:
- PUFAが酸化 → メチルグリオキサール(MGO)という物質ができる
- MGOはすぐに「終末脂質過酸化物(ALEs)」を大量に作り出す(同時にゆっくりとAGEsも産生)
- ALEsが病気や体の老化を進めてしまう
(『奇跡のハチミツ自然治療』にエビデンスが掲載されていますので、ご参照ください。)
まとめ:老化や病気の本当の原因は「酸化しやすい油」だった!
多くの人が「糖=AGEs=老化」と信じていますが、実際は違います。
- AGEsの主な原因は「脂質(プーファ、PUFA)」
- 「ALEs(終末脂質過酸化物)」こそが体をサビつかせ、病気や老化を引き起こしている
- 「糖が悪い」ではなく、「プーファ、油(PUFA)を避けること」が重要
私たちが今できること
- PUFA(植物油・魚油)を控える
- 油は酸化しないもの(飽和脂肪酸)を選び、揚げ物や酸化した油を避ける
- 健康の常識を疑い、科学的な事実を知る
現代医学や健康ブームに流されず、事実を見極めることが、真の健康への第一歩です。
今こそ、「甘いものは敵」という誤解を解き、油の真実に目を向けてみませんか?
*来年早々に老化や病気の主原因となっているプーファの図解本がリリースされますので、楽しみにお待ちください!