『混ぜるな危険〜毒性物質シリーズ』
心身の健康ヘルスケア・パーソナルコーチのリアル・サイエンスドクタ—崎谷です。
私たちの生活に欠かせないプラスチック製品。しかし、その便利さの裏で、目に見えない危険が潜んでいることをご存じですか?
身近に迫るマイクロプラスチック
水道水、大気、食品、そして食品包装材――こうした身近なものを通じて、マイクロプラスチックやナノプラスチックが日々私たちの体内に入り込み、臓器に蓄積しています。
さらに驚くべきことに、薬やサプリメントのカプセルや錠剤のコーティングにも、ポリエチレングリコール(PEG)やポリビニルアルコール(PVA)といったプラスチックが使用されています。薬を服用するたび、私たちは無意識のうちにプラスチックを取り込んでいるのです。
全国で広がる「永遠の毒物」ピーファス(PFAS)
そしてもう一つ見逃せないのが、全国の水道水や環境から検出されるピーファス(PFAS)。この「永遠の化学物質」とも呼ばれるフッ素化合物は、撥水性や撥油性を持つため、紙コップ、木製食器、ファストフード包装、衣類、カーテン、傘、バッグなど、日常のあらゆる製品に使用されています。
私たちは、ただ普通に暮らしているだけで、プラスチックとPFASの「混合毒」に日常的に晒されているのです。
毒性の相乗効果がもたらす深刻な影響
最新の研究では、プラスチックとPFASの組み合わせが単独よりもさらに強い毒性を持つことが明らかになりました。
例えば、化学物質に敏感なミジンコを用いた最新の研究では、以下の点が確認されました:
・成熟が遅れ、成長が阻害される。
・繁殖力が低下し、卵を流産する個体も見られる。
化学物質に過去にさらされていたミジンコは、影響がさらに顕著でした。
このように、マイクロプラスチックとPFASが混ざることで、単独の場合よりも深刻な発育不全や生殖障害を引き起こすことが明らかになっています(Combined toxicity of perfluoroalkyl substances and microplastics on the sentinel species Daphnia magna: Implications for freshwater ecosystems. Environ Pollut. 2024 Dec 15;363(Pt 1):125133.))。
「基準値」は本当に安全なのか?
現在の毒性検査は、個々の物質単独の影響しか評価していません。当局は基準値を設け、「これ以下なら安全」としていますが、私たちが暮らす現実の世界では、複数の毒性物質が混在しているのが当たり前です。
これらがどのように相互作用し、相乗作用を引き起こすのか――その全容は未解明のままです。
自分の身を守るために
現代の医学や当局の規制に完全に依存することは危険です。複数の毒性物質が混在する環境の中で、最終的に自分を守るのは自分自身です。
私たち一人ひとりが、生活の中で毒性物質への曝露を減らし、心身の健康を守るための行動を選び取る必要があります。