『慢性疲労と乳酸の関係!』
心身のダイエット・パーソナルコーチのパレオドクターです。
みなさんは疲れやすいと感じたことはないでしょうか?
他者と自分を比較しがちなタイプの人では、他の人はなぜ元気なのかと思いがちです・・・・・・・
日本では慢性疲労症候群(CFS:Chronic Fatigue Syndrome)と呼ばれている病態があります。
北米・ヨーロッパでは、筋痛性脳脊髄炎(ME:Myalgic Encephalomyelitis)と呼ばれています。
現在は、この両方を足して「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(Myalgic Encephalomyelitis/Chronic Fatigue Syndrome (ME/CFS))」と呼ばれています。
慢性疲労、全身痛、不眠、認知障害、感覚過敏、起立性低血圧、胃腸障害などが主症状です。
その他にも・・・・・・・・
特徴的な症状があります。
それは、「運動後の体調不良(post‐exertional malaise (PEM))」です。
最新の研究で、この運動後の体調不良の原因が明らかにされています(Physiol Rep. 2019 Jun; 7(11): e14138)。
一般に、1回目の運動後よりも、後日の2回目の運動後の方が血液中の乳酸の濃度は低下していきます。
これは、1回目の運動によって筋肉の乳酸処理能が高まるからです(『自然治癒からハチミツから』参)。
糖のエネルギー代謝が高い人では、これに加えて肝臓での乳酸処理能も高まることで、さらに乳酸の血液濃度は低下します。
「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群 (ME/CFS)」の人では、前回の運動後よりも、2回目の運動後にはさらに血液中の乳酸が蓄積することが分かりました。
つまり、「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群 (ME/CFS)」の人は、運動すればするほど”疲れやすく”なるということです。
この原因としては、
●「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群 (ME/CFS)」の人は、よりエンドトキシン濃度が高い(=SIBO、リーキーガット)
●筋肉、肝臓でのミトコンドリアの機能低下(甲状腺機能低下)
の2つがあります。
血液中のエンドトキシンが増加すると、細胞は解糖系に傾き、乳酸が細胞内に蓄積してきます(これが血液中に移動する)(『リーキーガット総集編』参)。
疲れやすい人の特徴も、乳酸の発生量の多さとその乳酸処理能が低いことが原因であることが今回の研究からも明らかになりまいした(^_-)-☆。