『悪夢を見るメカニズム:リアルサイエンスシリーズ』
心身の健康ヘルスケア・パーソナルコーチのリアル・サイエンスドクタ—崎谷です。
みなさんは、悪夢(nightmares)で起きた経験があるでしょうか?
戦場に駆り出された兵隊は、生還して帰国後も大半が悪夢を繰り返し見ることで睡眠障害に陥ることが知られています。
医学用語では、「外傷後ストレス障害(PTSD)」と診断名がつけられています。
私自身は、歩行中に交通事故に遭い、頭蓋骨骨折、脳内血腫で緊急手術を行なった女性を長い間担当したことがあります。
この女性も睡眠途中で、事故当時のシーンがフラッシュバックする悪夢の恐怖で眠れなくなった後遺症が続きました。
最新の研究で、PTSDなどで頻回に悪夢を見る場合、脳内にセロトニン、ノルエピネフリンといったストレスホルモンが高い状態にあることが報告されました(Emotional Memory Processing during REM Sleep with Implications for Post-Traumatic Stress Disorder. J Neurosci. 2023 Jan 18;43(3):433-446)。
実際にセロトニンをブロックすることで、悪夢が消失することが証明されています(Efficacy of cyproheptadine for nightmares associated with posttraumatic stress disorder. Compr Psychiatry. 1998 May-Jun;39(3):160-4)。
実は、私も時々、悪夢で起きることがあります。
Wi-Fiの電源のスイッチをオフにし忘れると悪夢を見ることが多くなります。
Wi-Fi(マイクロ波)は、セロトニンを上昇させるからです(Associations Between a Polymorphism in the Rat 5-HT1A Receptor Gene Promoter Region (rs198585630) and Cognitive Alterations Induced by Microwave Exposure. Front Public Health. 2022; 10: 802386)(Alterations of cognitive function and 5-HT system in rats after long term microwave exposure. Physiol Behav. 2015 Mar 1;140:236-46)。
悪夢は低血糖や塩不足でも起こるので、良い睡眠のためにも糖のエネルギー代謝をしっかりとあげておきましょう(^_−)−☆。