『オメガ3と過酸化脂質〜オメガ3神話をやめると病は治る』
心身の健康ヘルスケア・パーソナルコーチのリアル・サイエンスドクタ—崎谷です。
プーファから誘導されるエイコサノイドでは、炎症と抗炎症という単純な図式で、専門家を含めた一般の大衆を惑わすことはできました。
これがまったく通用しないのが、プーファからの過酸化脂質(アルデヒド)の発生です。
このオメガ3からの過酸化脂質(アルデヒド)には、炎症と抗炎症もなく、ただ生命場を破壊していく作用しかないからです。
最近は、過酸化脂質さえも「免疫を活性化させる」というような根本的な誤認を犯している専門家もまだたくさん存在していることには驚きを隠せません(嘘、フェイクサイエンスにも程がある)。
ワクチンに入っている各種の遺伝子、ナノ粒子、重金属、エンドトキシン(最初のアジュバント)もすべて「免疫を活性化させる」とう“名目”で混入しています。
過去記事でもお伝えしたように、免疫は決して活性化してはいけません。
「免疫の活性化」とは、過剰な炎症を引き起こすということであり、それがさらに甚大になると今度は完全な「免疫抑制」(オメガ3の主作用)へと死への赤い絨毯がひかれていくからです。
このような誤解を生むのは、やはり製薬会社が作った「免疫」という造語に起因しています。
さて、医師だけでなく、サプリ業界や自然療法家たちが大好きなフィッシュオイルには、最も酸化されやすい長い鎖のEPA、DHAというプーファが豊富に含まれています。
プーファでもその構造に不飽和結合(二重結合)が多いほど、容易に酸化されて、猛毒のアルデヒドを発生させます。
ちなみに、不飽和結合(二重結合)の数は、植物油脂< 亜麻仁オイル< EPA< DHAの順に多くなります。 DHAの酸化されやすさは、一価の不飽和脂肪酸(不飽和結合が一つ)のオレイン酸の実に320倍です(Relationship between vitamin E requirement and polyunsaturated fatty acid intake in man: a review. Int J Vitam Nutr Res. 2000 Mar;70(2):31-42)。
オメガ3は容易に酸化されて、アクロレイン(Acrolein)、ハイドロキシへキソナール(4-hydroxy-2-hexenal (HHE))アイソプラストン(F3-isoprostanes、EPAから産生), ニューロプラストン(F4-neuroprostanes、DHAから産生)、ニューロフラン(neurofurans (NFs))やMDA(マロンダイアルデハイド、malondialdehyde)といった毒性の強い過酸化脂質を大量に発生させる源になります(Formation of malondialdehyde (MDA), 4-hydroxy-2-hexenal (HHE) and 4-hydroxy-2-nonenal (HNE) in fish and fish oil during dynamic gastrointestinal in vitro digestion. Food Funct. 2016 Feb;7(2):1176-87)( Effect of 6 Weeks of n-3 fatty-acid supplementation on oxidative stress in Judo athletes. Int J Sport Nutr Exerc Metab. 2010 Dec;20(6):496-506)(Novel eicosapentaenoic acid-derived F3-isoprostanes as biomarkers of lipid peroxidation. J Biol Chem. 2009 Aug 28;284(35):23636-43)(Neurofurans, novel indices of oxidant stress derived from docosahexaenoic acid. J Biol Chem. 2008 Jan 4;283(1):6-16)。
これらのオメガ3から発生する過酸化脂質は、ガン、動脈硬化、神経変性疾患、自己免疫疾患の主因となっています(Isoprostanes and neuroprostanes as biomarkers of oxidative stress in neurodegenerative diseases. Oxid Med Cell Longev. 2014;2014:572491)(Acrolein acts as a neurotoxin in the nigrostriatal dopaminergic system of rat: involvement of α-synuclein aggregation and programmed cell death. Sci Rep. 2017 Apr 12;7:45741)(Acrolein- and 4-Aminobiphenyl-DNA adducts in human bladder mucosa and tumor tissue and their mutagenicity in human urothelial cells. Oncotarget. 2014 Jun 15;5(11):3526-40)(DNA damage by lipid peroxidation products: implications in cancer, inflammation and autoimmunity. AIMS Genet. 2017; 4(2): 103–13)(The Combination of Cigarette Smoking and Alcohol Consumption Synergistically Increases Reactive Carbonyl Species in Human Male Plasma. Int J Mol Sci. 2021 Aug; 22(16): 9043)。
実際に、発ガン性物質のある過酸化脂質であるアクロレインやMDA(マロンダイアルデハイド、malondialdehyde) は、オメガ6系のアラキドン酸(植物油脂から酵素代謝されて形成)よりも、より不飽和結合(二重結合)が多いEPA、DHAで発生しやすくなります(Increased lipid peroxidation during long-term intervention with high doses of n-3 fatty acids (PUFAs) following an acute myocardial infarction. Eur J Clin Nutr. 2003 Jun;57(6):793-800)(Reactive Carbonyl Species Derived from Omega-3 and Omega-6 Fatty Acids. J Agric Food Chem. 2015 Jul 22;63(28):6293-6)。
とくにオメガ3から大量発生するアクロレインは、最も速やかに近傍の遺伝子、タンパク質や脂質と結合して、突然変異や組織変性を引き起こします(Acrolein-mediated injury in nervous system trauma and diseases. Mol Nutr Food Res. 2011 Sep; 55(9): 1320–1331)。もちろん、他の過酸化脂質も同じ作用を持っています。
オメガ3の過酸化脂質と遺伝子が結合すれば、DNAの突然変異が起こり、細胞をガン化させていきます(Malondialdehyde, a product of lipid peroxidation, is mutagenic in human cells. J Biol Chem. 2003 Aug 15;278(33):31426-33)(Lipid peroxidation-DNA damage by malondialdehyde. Mutat Res. 1999 Mar 8;424(1-2):83-95)( Abundance of DNA adducts of 4-oxo-2-alkenals, lipid peroxidation-derived highly reactive genotoxins.J Clin Biochem Nutr. 2018 Jan;62(1):3-10)。
オメガ3の過酸化脂質と脂質が結合する例を挙げると、エネルギー産生所であるミトコンドリアの内膜にアルデヒドが結合してダメージを与えます。つまり、オメガ3の過酸化脂質は、糖のエネルギー代謝を低下させる最大の物質なのです。
特にオメガ3の過酸化脂質は、脳、脊髄や心臓などミトコンドリアが多い臓器に深刻な影響が出ます(Acrolein induces oxidative stress in brain mitochondria. Neurochem Int. 2005 Feb;46(3):243-52)(Acrolein inhibits respiration in isolated brain mitochondria. Biochim Biophys Acta. 2001 Feb 14;1535(2):145-52)(Lipid peroxidation-derived reactive aldehydes directly and differentially impair spinal cord and brain mitochondrial function. J Neurotrauma. 2010 Jul;27(7):1311-20)(Inhibition of rat heart mitochondrial electron transport in vitro: implications for the cardiotoxic action of allylamine or its primary metabolite, acrolein. Toxicology. 1990 May 14;62(1):95-106)(Lipoxidation in cardiovascular diseases. Redox Biol. 2019 May;23:101119)。
その他、オメガ3の過酸化脂質は、神経を包む鞘であるミエリン(myelin、髄鞘)という脂質に結合して変性させます(Acrolein induces myelin damage in mammalian spinal cord. J Neurochem. 2011 May;117(3):554-64)(Acrolein induces axolemmal disruption, oxidative stress, and mitochondrial impairment in spinal cord tissue. Neurochem Int. 2004 Jun;44(7):475-86)(Acrolein inflicts axonal membrane disruption and conduction loss in isolated guinea-pig spinal cord. Neuroscience. 2002;115(2):337-40)(Hydralazine inhibits compression and acrolein-mediated injuries in ex vivo spinal cord. J Neurochem. 2008 Feb;104(3):708-18)。
ミエリンの変性によって、脊髄損傷や多発性硬化症などの自己免疫疾患が発生します。
オメガ3の過酸化脂質とタンパク質が結合するとタンパク質が変性します。このオメガ3の過酸化脂質がタンパク質と結合して変性タンパク質となったものを「終末脂質過酸化産物(Advanced Lipoxidation End-Product、ALEs)」と呼びます。
この変性タンパク質は、激しい炎症を引き起こすため、「炎症ゴミ」と呼んでいます。この炎症ゴミ(ALEs)は、どの病態でもその中心に位置するほどその悪影響は計り知れません。
この分かりやすい例が、近年のミルクアレルギーの急増です。
これは、現代の市販のミルクには、プーファ、アルデヒド(ホルムアルデヒド)や植物性タンパク質(アレルゲン)などが混ぜられているからです(Recent advances on determination of milk adulterants. Food Chem. 2017 Apr 15;221:1232-1244)(Detection of adulteration in milk: A review. Int. J. Dairy Technol. 2017;70:23–42. doi: 10.1111/1471-0307.12274)(The Combination of Vibrational Spectroscopy and Chemometrics for Analysis of Milk Products Adulteration. Int J Food Sci. 2021 Jun 29;2021:8853358)。
プーファ、アルデヒドによってミルクタンパク質が変性(ALEsの発生)し、アレルギーなどの炎症を引き起こすゴミになるからです。
酸化ストレスとは、プーファから産生されたアルデヒドによって生命場が破壊されることをいいます。
専門家たちは、活性酸素が酸化ストレスの原因と考えていますが、これは大きな間違いです。
活性酸素が発生しても、プーファと鉄がなければ酸化ストレスは発生しません。
病の根源である過酸化脂質は、オメガ3、とくにEPAおよびDHAで最も発生しやすい毒性物質です。
この重たいエビデンスに蓋をして「オメガ3礼賛」することは、「遺伝子ワクチン」の強制と同じ罪を犯しているのです (^_−)−☆。