『「どうせ自分などは・・・」と思うことなかれ〜リアルサイエンスシリーズ』
心身の健康ヘルスケア・パーソナルコーチのリアル・サイエンスドクタ—崎谷です。
「生まれか育ちか(nature VS nurture)」論争というのが、欧米のフェイクサイエンスで長年議論になっています。
権力者たちは、人類の歴史でも経験的に知られていた環境の影響を♨️「遺伝子決定論」で塗り替えるために、現代医学を分子生物学(遺伝子学問)なるフェイクサイエンスで覆ってきました。
遺伝子の違いが性質や病気の原因であるという研究ばかりが医学雑誌を埋め尽くしています。
「パーソナライズド医療(個人の特性にあった治療)」という言葉も、遺伝子の違いに基づく治療とイコールになってしまっています。
さて、これらの遺伝子決定論を覆す興味深い最新の研究が発表されています(Metabolic diversity in human populations and correlation with genetic and ancestral geographic distances. Molecular Genetics and Metabolism, 2022; 137 (3): 292)。
米国カルフォルニア在住を対象とした新生児スクリーニング(複数の酵素欠損などの血液データを調べる、newborn screening (NBS))のデータを用いたものです。
その結果、アフリカ系(黒人)と白人では遺伝子配列の隔たりが大きかったにもの関わらず、代謝に関してはほとんど違いがありませんでした。
一方で、日本人と中国人では、遺伝子はほとんど変わりません。
しかし、代謝の隔たりは大きいという結果でした。
アフリカ系アメリカ人(黒人)と白人は、長らく同じ米国に住んで、同じような生活習慣を送っているため、体内の代謝は似通っています。
中国人と日本人は、現在のところ(今後は・・・・・・)別々の地域に住み、生活習慣が違うために、体内の代謝が異なってきます。
ちなみに、中国人と東南アジア人では、遺伝子の隔たりが大きいですが、体内の代謝は似通っているので、同じような生活習慣を送っていることが分かります(東南アジアは華僑が上層部にいる)。
これは、新生児スクリーニングの特殊な代謝の指標しか調べていませんが、あらゆる代謝に関する指標を調べると、よりその傾向は明らかになるでしょう。
つまり、遺伝子の違いよりも、生活習慣(環境)に私たちは影響されるということです。
環境が私たちを決定するということであれば、私たちの生活習慣の重要性が理解できるはずです。
環境を整えれば、違う結果が出てくるのですね。
「どうせ自分などは・・・・」と落ち込むことなかれ。
環境次第で私たちから無限の可能性を引き出せるということです(^_−)−☆。