『“甘味料”全般が危険な理由〜リアルサイエンスシリーズ』
心身の健康ヘルスケア・パーソナルコーチのリアル・サイエンスドクタ—崎谷です。
砂糖悪玉説や糖質制限の流行などで、砂糖の代替としてゼロカロリーの甘味料が市場に流通してかなりの年月が経過しています。
アスパルテーム、サクラロース、サッカリンなどの人工甘味料の危険性はこれまで繰り返しお伝えしてきました。
さらにゼロカロリーの甘味料として広く使用されているものに、糖アルコール(sugar alcohols)なるものがあります。
歯科領域でも使用されているキシリトール(xylitol)やエリスリトール(erythritol)といったものです。
最新の研究で、この糖アルコールであるエリスリトールは、血液を詰まらせるによって脳卒中、心筋梗塞そして死につながるリスクを高める危険性があることが報告されています(The artificial sweetener erythritol and cardiovascular event risk. Nat Med (2023). https://doi.org/10.1038/s41591-023-02223-9)。
これらの糖アルコールは、私たちの小腸で代謝できないため、吸収できません。
それで口元で甘い感覚が味わえても、体内に糖は入らないという一石二鳥を狙ったものです(実際は糖が入らないことで、ストレスを体に与える)。
それでは、吸収されない糖アルコールはどこに行くのでしょうか?
それは、腸内細菌のエサとなるのです。
つまり、糖アルコールが腸内に停滞すると、腸内細菌が増殖(SIBO)することになります。
これがリーキーガットを招き、エンドトキシンが体内に循環します(Role of Gut Microbiota in Hepatocarcinogenesis. Microorganisms. 2019;7:121)。
このエンドトキシンはまず肝臓に入るため、慢性肝臓疾患、肝臓がんなどの原因となります(Sugar Alcohols Have a Key Role in Pathogenesis of Chronic Liver Disease and Hepatocellular Carcinoma in Whole Blood and Liver Tissues. Cancers (Basel). 2020 Feb; 12(2): 484)。
またエンドトキシンは、全身に血栓をつくります(Low-grade endotoxaemia enhances artery thrombus growth via Toll-like receptor 4: implication for myocardial infarction. Eur Heart J. 2020 Sep 1;41(33):3156-3165)(Endotoxin enhances microvascular thrombosis in mouse cremaster venules via a TLR4-dependent, neutrophil-independent mechanism. Am J Physiol Heart Circ Physiol. 2006 Apr;290(4):H1671-9)(Lipopolysaccharide augments venous and arterial thrombosis in the mouse. Thromb Res. 2008;123(2):355-60)(Low-Grade Endotoxemia and Thrombosis in COVID-19. Clin Transl Gastroenterol. 2021 Jun 4;12(6):e00348)。
つまり、糖アルコールは、腸内細菌を異常増殖させることで、リーキーガットおよびエンドトキシン(内毒)を体内に循環させるのです。このエンドトキシンの炎症反応があらゆる慢性病を作ります(拙著『慢性病は現代食から』)。
人工甘味料や糖アルコールといった甘味料は、砂糖の代替品です。
砂糖そのものを使用するのはコストが高いということと、私たちの心身の健全性を高めるため、♨️権力者としては避けなければなりません。
やはり自然の糖質を悪玉化し、人工的な甘味料を流通せることは、♨️彼らの理に適っているということだけなのです(^_−)−☆。