『朝食を抜くと風邪をひく理由〜リアルサイエンスシリーズ』
心身の健康ヘルスケア・パーソナルコーチのリアル・サイエンスドクタ—崎谷です。
最近はダイエット(プチ断食)と称して、朝食を抜く人が増えているようです。
特に夜遅く夕食を食べる人や夜にメインの食事をしている人に多い傾向があります。
それでは、朝食を抜くと体にどういった影響が出るでしょうか?
最新のマウスの実験で、朝食を抜いた影響が調べられています(Monocytes re-enter the bone marrow during fasting and alter the host response to infection. Immunity, 2023; DOI:
10.1016/j.immuni.2023.01.024)。
朝食を抜いたマウスの血液を調べると、大変興味深いことが分かりました。
血液を循環してゴミ掃除をする白血球(monocyte)が消失したのです。
いったいその白血球はどこに行ったのでしょうか?
白血球の産みの場所である骨髄に戻っていたのです。
この研究では、空腹のストレスによって、ストレスホルモンであるコルチゾールが出ることが原因としています。
これでは、体内にゴミが溜まる一方です。
そして、この実験ではさらにファスティングを24時間続けました。
その後、食事を再開すると、今度は骨髄に戻っていた白血球は、血液中に雪崩を打つように舞い戻ってきました。
しかし、その時には過剰な炎症を引き起こすようになっていました。
その理由をこの研究では明確にしていませんが、これは簡単な因果関係です。
24時間のファスティングによって、血液中に溜まったゴミの処理に追われたということです。
つまり、朝食を抜いたり、ファスティングを続けたりすると、風邪をひきやすくなるということです。
朝食を抜いても元気な人がいますが、その場合はフルーツ、ハチミツなどでしっかりと糖分を補給しています。
朝食は、たくさん食べてば良いわけではなく、しっかりと糖質を補給することが基本です。
シェディング対策にも、しっかりと朝に糖分補給しましょう(^_−)−☆。