NLB-磁場がゼロ(zero field)になるとどうなるか?〜その1
現在、ゼロ磁場を謳う商品が出回っていることや
宇宙旅行なる幻想が流布されているという現状に鑑みて、
今回は、私たちが地球上の磁場にいかに影響を受けているのかを考察していきます。
地球の磁場は、地殻(地球の回転(自転))によって発生し、
およそ25~60uT(マイクロテスラ)< 25,000~60,000nT(ナノテスラ)>とされています
(International Geomagnetic Reference Field: the eleventh generation. Geophysical Journal International 2010, 183:1216–1230)。
実はこの地球の磁場は、火星や水星の磁場よりも数千倍強いことが分かっています。
さらに宇宙船が惑星間距離を飛行する場合は、そこには地球の磁場は存在しません。
太陽が放出するプラズマよる磁場だけが惑星間に存在しますが、
このような惑星間磁場は地球よりも一万倍も弱いものです(0.1–2 nTナノテスラ)。
月面でさえ地球の磁場の一千倍も弱いことが分かっています(J. Geophys. Res. 2004, 110 (A2), A0220)(PLoS One. 2014; 9(8): e105604)(PLoS One. 2017 Jun 27;12(6):e0179340)。
この磁場が、宇宙線や太陽フレアの有害放射線から私たちを守っています。
ということは、地球を離れるほど、ゼロ磁場に近くなるということです。
サイエンスの世界では、ゼロ磁場の定義は、地球の磁場の減少をさし、
マグネティック・バキューム(magnetic vacuum),
ハイポマグネティック・フィールド( hypomagnetic field),
ハイポジオマグネティック・フィールド(hypogeomagnetic field),
磁場欠乏( magnetic deprivation), ゼロ磁場(zero magnetic field),
ゼロに近い磁場(near-zero field)などと呼ばれています。
40~50nT(=0.4~0.5uT)以下、つまり地球の磁場の1/1,000をゼロ磁場と定義されています。
地球は約20万年の周期で地軸の両極が入れ替わるとされています(polar shift)。
この度に、地球上の生命体は、ゼロ磁場を経験していることになります。
恐竜の絶滅もこのゼロ磁場によるものが大きいとされています。
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