NLB-磁場と体の軸
先日、私の愛娘から、興味深い論文を送ってもらいました。
私も娘も無類の動物好きで、特にワンちゃんを溺愛しています。
娘は私よりも数段観察能力が高く、ワンちゃんの生態もよく観察しています。
さて、よくワンちゃんが場所を決めて排便するときに、クルクルと回る仕草をします。
この仕草の訳を解明した論文が送ってもらったものです。
なんとワンちゃんは地球の磁場の極性を感知して、
南北の軸に体の長軸を合わせて排便していることが分かりました
（Dogs are sensitive to small variations of the Earth’s magnetic field. Front Zool. 2013; 10: 80）。
そして、磁場の強さよりは、どちらに極性があるのかを感知しているといいます。
これは、磁場の時間の経過で変動するからです。
ワンちゃんだけでなく、鹿などの草食動物も草を食べている時や休むときには
南北に体の長軸を合わせていることが確認されています（
Magnetic alignment in grazing and resting cattle and deer. Proc Natl Acad Sci U S A. 2008 Sep 9; 105(36): 13451–13455）。
トカゲやコイなどの魚でも自然と体の長軸を南北に合わせています
（Spontaneous magnetic alignment behaviour in free-living lizards.Naturwissenschaften. 2017 Apr;104(3-4):13.）
(Magnetic alignment in carps: evidence from the Czech christmas fish market. PLoS One. 2012;7(12):e51100)。
ハダカダバネズムなどの地下に棲息する哺乳類では、
興味深いことにトンネルを掘る方向が南北の軸になっているといいます
（Do subterranean mammals use the Earth’s magnetic field as a heading indicator to dig straight tunnels? PeerJ. 2018 Oct 31;6:e5819.）。
なぜ南北の軸に体の長軸を合わせるのでしょうか？
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