NLB-電子は存在しない ― 「粒子」の幻想を超えて
現代物理学が描いてきた原子像の中心には、
電子の存在があります。
電子は、マイナスの電荷を持つ粒子として、
原子核のまわりを回転しているとされ、
化学反応や電流の流れの根幹を担うものとされてきました。
J.J.トムソン(Sir Joseph John Thomson(1856-1940))が
「電子」を発見したとされるとき、
彼が本当に見ていたのは、
電場によって誘導されたエーテルの変位でした。
実際、トムソン自身は「電子」を点粒子とはみなさず、
誘電線の終端、すなわち電気的な張力が集中する点として捉えていました(Thomson J.J. (1897) Cathode Rays. Philosophical Magazine 44 293-316.
http://dx.doi.org/10.1080/14786449708621070)(Falconer I. (1987). “Corpuscles, electrons and cathode rays: J. J. Thomson and the discovery of the electron” British Journal for the History of Science 20 241–276.)。
彼は電子の発見者として知られ、
この功績により1906年にノーベル物理学賞を受賞しています。
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