NLB-量子のスピンと磁場
磁気を感受する物質にビタミンB2の成分である
フラビン分子(flavin adenine dinucleotide (FAD))があります。
フラビン分子(FAD)は植物類、昆虫類、鳥類、哺乳類などの細胞に存在し、
磁気を感じるタンパク質の最有力候補である
クリプトクロム(cryptochromes)の内部にも含まれています。
クリプトクロムは、ブルーライトを感知するタンパク質です(A model for photoreceptor-based magnetoreception in birds. Biophys. J. 78, 707–718 (2000))。
クリプトクローム内のフラビン分子が光を受けて
電子を一つはじき出します(「electron transfer」という)。
通常分子のもつ電子は偶数ですが、
はじき出された電子が近くの別の分子と合流すると
奇数の電子を持つ分子が2つ出来ることになり、
「ラジカルペアー(radical pair)」と呼ばれる状態が生じます(Gerson F, Huber W. 2003. Electron spin resonance spectroscopy of organic radicals. New York, NY: Wiley)。
ラジカルペアは、ある分子から他の分子への
電子の移動(electron transfer)だけでなく、
分子の結合が切断した場合でも生じます。
もう少し具体的に説明します。
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