TUEET Q&A 『カルニチン回路異常症について』
今回は、カルニチン回路異常症についてのご質問に回答いたします。
(ご質問内容)
いつも有意義な情報ありがとうございます。
先日、出産した方の赤ちゃんが生後2日目に発作が起きて新生児カルニチン回路異常の疑いがあるとのことで、一か月入院中で診断結果待ちです。
母親は糖質制限や極端な食事療法も実施しておらず、薬歴などもありません。
現在病院ではMCTミルクという特殊ミルクを飲んでいるそうです。
先日から母乳にMCTを入れて飲ませるという指示があり搾乳した母乳にMCTを入れたものを赤ちゃんに飲ませているとのことでした。
母親が妊娠中に脂質の問題も抱えておらず病態を持っていなくてもこのような病態を赤ちゃんが持って生まれてくるのでしょうか?
ワクチン接種もありません。
今後の発作予防に病院ではMCTオイルを摂取し続ければ大丈夫とのことですが蜂蜜の摂取で症状の改善は見込めますか?
同時に一歳までは母親が蜂蜜をしっかり摂取して母乳を飲ませることは症状の改善に繋がりますか?
追記
乳酸値が上がったとのことで母乳がお休みになりました。
乳酸値の上昇について母親の蜂蜜摂取は影響ないでしょうか?
よろしくお願いいたします。
(回答)
・カルニチン回路異常症(Disorders of carnitine transport and the carnitine cycle)は、基本的には長鎖の脂質を細胞質からミトコンドリアに運ぶ経路の問題があることで、脂肪のβ酸化(脂肪の燃焼)ができない病態をいいます(Disorders of carnitine transport and the carnitine cycle. Am J Med Genet C Semin Med Genet. 2006 May 15;142C(2):77-85)・・・